東京大学について

1.通学

 東大は1,2年生の間は駒場キャンパスに通う。最寄り駅は基本的には京王井の頭線駒場東大前駅のみである。他の駅から通っている人もいるが少ない、なぜかといえばキャンパスから他の駅がなかなか遠いからである。そういうわけで駒場東大前駅には人が集中しやすい、かなり小さな駅であるのにも関わらずである。しかもホームドアがついていない。いつ事故が起きるかヒヤヒヤのスリルを味わうことができる、東大生への京王さんの粋な計らいであろう。余談だが駒場東大前駅は渋谷駅から2駅なので東大生が集まってご飯を食べるときなどは渋谷を利用することが多い。

2.授業

2―1.教師
 全体的にかなりレベルが高いといって差し支えないだろう、「研究者」としてはだが。教えることに不慣れな教授も意外と多いことには注意すべきである。ただ教えるのがうまい教授も同じくらい多い。さすがは東大と思うのは教えることのみ上手な先生はほとんどいないというところであろうか。もちろん授業後の質問などには教授はみな快く気さくに答えてくださる。この辺りは武蔵と同じである。なお、武蔵とは違い授業開始時に教室にいない先生の方が異彩を放つ。武蔵生は最初戸惑うがやがて慣れるだろう。

2―2.内容
 内容はもちろん教授によって異なる。レベルも授業によって様々。かなり広い分野に関して開講されているため、必ずや自分の興味に合致する授業を見つけることができるだろう。武蔵の総合講座に似ている主題科目という授業もある。伊豆に行ったりボカロ研究をしたり囲碁をやってみたりなどまんま総合講座である(もちろんまじめな主題科目もたくさんある)。

2―3.試験、レポート、評価
 評価方法は教授により異なる。一般にレポートが課される科目のほうが楽に単位をとれるとされるが人により得意不得意は異なるので注意しよう。いい評価のとりやすさや課題の量などを各教授についてまとめた「逆評定」なる冊子が毎学期の初めに時代錯誤社という学生団体から発行されており、多くの東大生はその冊子から情報を得て自分の履修を決めている。

3.時間割、休み時間の過ごし方

 時間割も人によって違うといってしまえばそれまでだが、全体に理系のほうが必修が多く、文系は2年生のときの授業が極端に少ないことがある。文科二類に至っては1年生の時にそれなりに頑張っていれば2年生の1学期を授業なしで乗り切ることも可能である。このことを称してよく「文ニート」などと言う。また、火曜日と金曜日の2限にはなぜか授業が集中している。逆に3,4限に開講されている授業は非常に少ない(しかも人を選ぶ授業が多い)。この特徴ゆえに時間割を組む時には空きコマを作らないようにするため四苦八苦することが多い。

 休み時間についてだが、授業と授業の間の休み時間は移動と準備でほぼつぶれてしまう。東大は授業が105分もあるのに対し休み時間は10分しかないので教室が遠かった時などは結構急がなければ間に合わないこともある(しかも教授は時間通りに来るときている)。

4.学校行事

 代表的なものはやはり学祭の五月祭と駒場祭だろうか。五月祭では1年生は全員クラスごとに模擬店を出すのでその模擬店が成功するかどうかにその後のクラス仲が左右されるともいわれている。五月祭でうまくいったクラスはほとんどの場合駒場祭でも模擬店を出店する。これら学祭の楽しみ方、参加度合いは記念祭と同じく人それぞれで、運営側に回る人もいればほとんど参加せずにいる人、所属サークルの模擬店で社畜を極めている人もいる。

5.人間関係

 クラス制度があるので全くかかわりがないということはない。必修の授業などはクラスごとに固まって受けている学生が多い。しかしその場合後ろの席のことが多いのでまじめに授業を受けたい人は前のほうに行ってちゃんと授業を受けよう。テスト前にはクラスで助け合って乗り切るシケタイ制度というものがあるので仲良くしておくといろいろと有利である。

6.最後に

 他の人に比べて分量が少ないと感じた人がいるかもしれない。謝っておくとそれはひとえに私の文章力のなさゆえであるが、大学生活を断定するような記述をできるだけ避けたかったというのもある。大学という場は武蔵以上に自由度の高い場所である。より自由度の高い場所ということは学生により様々な姿がありうるということ。ぜひ大学に入ってから自分なりの大学生活というものを追い求めてほしいと思い、大学生活に対しての先入観につながるような記述は避けた次第である。正直ここに書いたことも書かなかったことも先輩に聞けば気軽に教えてくれるだろう。情報収集も大学生活の一部であろう、ぜひ諸先輩方をフル活用してほしい。というように結びに代えて筆がはかどらない言い訳をさせていただいて筆をおきたい。