江古田→国立のススメ
1.通学
自宅からは中央線の乗り換えをするために新宿駅へと向かう。新宿から大学のある国立駅までは、快速で35分…のはずだが、通勤通学の時間の中央線が定刻通りに動くことはまずない、到着の時間は全く予想できないので余裕を持って登校しましょう。池袋と新宿を経由する有能定期ルートの他に、武蔵野線を使う埼玉県ルートもある。新宿とは反対方面の電車に乗り、武蔵浦和、そこから武蔵野線で西国分寺、中央線で一駅、国立へ到着である。どっちのルートもドアトゥドアで約80分。なげえ。
2.授業
盛んな学部間交流
授業や学部や専門によって大きく異なるが、あえてそれらの共通点をいくつか挙げていこうと思う。まず、一学年1000人弱と非常に少人数なのもあって、学部間の垣根が低いということが挙げられるだろう。例えば商学部の生徒でも法学部や社会学部の授業を自分で取れるのはもちろんのことだが、面白いことに、どの学部の生徒も卒業するためには2学部以上の他学部の科目を取らなくてはならないのだ。ここには、自身の専門分野に止まることなく、幅広い視点を持って社会現象を観察して欲しいいという、弊学の意図が見て取れる。
授業の内容について話すと、まだ私は1年次の授業しか履修していないかつ社会学部の生徒なのでそれ以外の授業については述べることができないのだが、語学が多かった印象がある。社会学部は第二外国語が必修である上、英語の単位も相当数取らなければならない。さらに、僕の場合は入試時の英語の点数で分けられるレベルが「発展」(一番上。あはは)だったので、周りのレベルが高く結構授業についていくのも大変だった。グローバルな人材育成に力を入れている、っていうことなんでしょうね。
テストvsレポート
評価については、主に2パターンある。一つは、テスト一発で全部が決まるもの。数学なんかはこの形式が多い。出席も一切取らず、レポート課題も一切出さない。普段からコツコツ頑張る必要はないが、テストではしっかり点を取らないと成績どころか単位すら取れなくなるので、ある意味リスキー。もう一つはその逆で、日々の出席やレポート課題によって決まるもの。毎回出席する必要がある(大学生にとってはかなりハード)など日々の継続的な努力が求められるが、不確定要素を孕むもう一方の方法と比較すると、成績や単位取得の可否が計算しやすいという利点が挙げられる。どっちが合っているかは人によって異なるので、一年生の時期でそれを確かめてみるのも一つの手かもしれない。
3.時間割、休み時間の過ごし方
一橋生は怠け者?
僕の時間割を他の大学の人に見せると、往々にしてコマ数が少ないと言われることがある。実際、本当に少ないと思う。しかしこれは決して一橋生が不真面目だからではない。一橋大学は年で44コマしか授業を取れない決まりがあり、取ろうと思ってもある程度の授業数しか取れないのだ。そんなこんなで授業数は少ないので、空きコマ休み時間は多い。その時間は食堂で友達と喋りながら過ごしたり、図書館で勉強したりしている。一橋の図書館は外観がとても綺麗だし、中には閲覧室というとても広い部屋があり、とても集中できるのでお勧めしたい。また国立周辺はカフェやお洒落なお店が多いので、1コマ105分という長い時間を生かして、その辺りを探索してみるのも良いかもしれない。
4.学校行事
イベントだらけの新歓期
一橋の新歓期の行事はとても充実している。まず始まってからいきなり新歓合宿があり、富士Qアイランドやバーベキューなんかを1泊2日で行う。そこではクラス単位で常に行動するので、クラスの仲はとてもよくなる。新歓合宿の次は、ボート大会というクラスの代表がボートを漕いで順位を競うイベントがある。ここでもクラスのみんなで応援するので結構楽しかった。そしてその後には、スポーツ大会という、こちらもクラス単位で仮想競争や大縄、リレーなんかをやるので、ここでもクラスの結束は強くなる。そして新歓期の集大成を飾るイベントがKODAIRA祭である。こちらも例の如く一年生はクラス単位で動くのだが、ここではクラスごとに模擬店を出店する。わた飴や焼き鳥、オムそばなどいわゆる祭りの屋台で出すようなものを出品する。模擬店の準備はもちろん、当日終わった後の打ち上げなんかも友達の家でやったりするので、本当に楽しかった。こんな感じで新歓期のイベントはずっとクラスで動くので、6月までにクラスの仲は、大体は、本当に良くなる。仲良くなれなかった場合、例えば合わない奴らがいてクラスの雰囲気が悪くなってしまった場合なんかは、逆にその雰囲気の中で新歓期の長い時間を過ごさないといけないので、しんどいかもしれない。
一橋祭
新歓期位以外のイベントは、正直ほとんどないと言って良いだろう。しかし一つだけ、11月に一橋祭という文化祭がある。クラス単位で出し物を行うKODAIRA祭とは違い、一橋祭は主にサークルや有志などが出展する。僕のサークルはミュージカルをやっているので、屋台ではなく兼松講堂の舞台で公演を行った。舞台で行うような出し物をしているのは、ダンスサークルや他の劇団はもちろんのこと、なぜか一橋のテニスサークルもサークル対抗のダンス大会に出る伝統がある。しかも面白いことにその大会、あるテニスサークルが10何連覇しているのだ。どこのテニサーもこの期間はダンスサークルになります。不思議ですよね。
5.人間関係
クラス→サークル
前述の通り、新歓期の間に大抵はクラスでの結束というか仲が深くなるので、サークルとか部活に入っていない、またあまり積極的位に活動ができない1年生の5,6月あたりまでは、やはりクラスの人たちと過ごす時間が多いように感じられる。授業後に遊びにいく人も多分クラスの友達が多かったと思う。ただ、一連の新歓行事が終わってみんなが各々のサークルや部活、またバイト先など、クラス以外のコミュニティが増えていくと、クラスの人たちと共にする時間は減っていき、他の所属団体の人たちと一緒にいる時間が長くなっていくと思う。一橋の特徴かはわからないが、クラス→サークルのコミュニティの移り変わりが一般的なものだと思われる。それもそのはずで、新歓期にはクラスの人たちと交流する機会が多数設けられているが、KODAIRA祭以降はイベントが何もないのである。他方サークルや部活は、入れば定期的に顔を合わせたり活動を共にする上、今後4年間付き合っていく人たちなので、その人たちと一緒にいる時間が増えるのは自然なことなのかもしれない。
6.留学など
これは僕がこの学校を志望した理由の一つでもあるのだが、一橋大学の留学制度はとても充実している。ここでは短期留学と長期留学に分けて説明したいと思う。
短期留学(語学研修)
夏休みと春休みには、アメリカ本土・イギリス・オーストラリアといった英語圏の地域に、1ヶ月間の語学研修に赴区ことができる精度がある。僕はこの制度を利用して、2020年の2月から3月にかけてアメリカのペンシルヴァニア大学というところへ通った。授業は15人ほどのクラスで班に分かれてグループワークやディスカッションをしたり、動画を見てその内容の理解度を図るなど、様々なことをやった。日本からだけでなく、英語を学びに世界中の人が集まるので、彼らとコミュニケーションを取るためにも英語を使うことが求められ、この環境は僕の英語力向上につながった…と言いたいところだが、実のところ僕が行った時は、時期も関係していたのか、一人のコロンビア人を除いて全員日本人だったのだ。英語を離そうと努力はするが、やはりみんな日本語に甘えてしまう。その分僕はホームステイ先の人とたくさん話して英語を使ったのだが、授業がほとんど日本人しかいなかったという点だけは、とても残念であった。しかしこれは僕の運がたまたま悪かっただけだろうし、授業意外にもNBAやブロードウェイを観に行けるなど、面白いことは盛り沢山だったので、もし入学する人がいれば、この制度を利用することを強くお勧めする。
また英語だけでなく、フランス語やスペイン語など、いわゆる第二外国語の語学研修も、およそ1ヶ月程度のものが設けられているらしいが、僕はあまり詳しくないのでここでは割愛させていただく。
長期留学
ここでいう長期留学とは主に半年から1年のものを指す。提携校は世界中にたくさんあり、基本的に有名な国には行けると思う、多分。いつでも行ける短期留学とは違い、長期留学は2年次の冬、3年次の秋・冬以降と、行ける時期が決められている。これに参加するためには、一定水準以上の英語、もしくは行先の現地語の語学力や、大学の授業の成績が必要とされる。アメリカやイギリスなどの英語圏は人気があり倍率も高いので、授業の成績に関しては相当ハイレベルなものが求められる。武蔵で言ったら8点台後半以上ぐらい位をキープしている必要があると思う。学べる内容や現地での生活は、本当に行先やその国によって異なる。自分の学びたいことで決めるのも良いし、単純にその国で生活してみたいというのも良いし、またある人は現地のクラブで遊びまくりたいという理由でバルセロナへと留学していた。実際、めちゃくちゃ遊んでた。
1年以上の留学は、一橋での単位がその間は取ることが難しい(留学先の単位と互換できる制度も一部存在する)ので、大抵は卒業を1年遅らせて、5年間で大学を卒業する。5年にするもう一つの理由としては、3年次に留学をする人が大半なため、ちょうど同じ時期から始まる就職活動に大きな影響が出るということが挙げられる。就活ルールの変更で今後どうなるかはわからないが、就活のために留学したら卒業を1年遅らせるという傾向は、今後も変わらないだろうと思う。
7.一人暮らしor寮生活
僕は実家通いなのでこれに関しては友達の話などを参考に話そうと思う。まず一人暮らしの利点としては、最高に自由であること。誰にも生活リズムを縛られないし、家に誰を呼んで遊ぼうが誰にも文句を言われないし、本当に羨ましい。しかも学校から大体徒歩圏内の場所にあるので、長く混雑した通学時間に頭を悩まされることもない。本当に一人暮らしがしたい。まあ欠点としてあげられるのは縛りがなさすぎて堕落する人は本当に堕落するというところ。近いのにもかかわらず朝起きられずに授業をさぼり、家事はめんどくさいからやらず、勉強もろくにしないというのは典型的な一人暮らし失敗例である。一人暮らしするからには、“独りで”生活できるようになりましょう。
寮生活に関しては、基本的に一人暮らしと変わらないが、同居人という新しい所属団体が増えるということは、特筆すべきであろう。一橋の寮生は大体「小平寮」というところにいるのだが、ここでは寮の運営が一部のスタッフと学生に委ねられている。これに関わると、結構いろんなことができて楽しいらしい(内情はよく知らん)。またキッチンなどの共用スペースがあるので、同じフロアに住む人とは自然と交流が生まれ、仲良くなれると思う。僕自身は寮生ではないが、フロアパーティーというものに誘われたことがある。みんな仲がよく、とても楽しそうだった。